電気工事業界の業界動向、M&A・売却・買収事例31選

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電気工事業界はM&Aが盛んな業種のひとつであり、同業者同士のM&Aに限らず、様々な業種との間でM&Aが行われています。

本記事ではそうした電気工事業界の市場動向を解説するとともに、電気工事業界におけるM&Aのメリットや、M&A・売却・買収事例を、売り手・買い手それぞれの立場からまとめてご紹介します。

目次

電気工事業界の概要・市場動向

電気工事業とは

電気工事業とは、一般の住宅やマンション、ビル、工場などの電気工事全般を手掛ける事業です。

例えば、戸建て住宅向けに行う工事では、ブレーカーをまとめた分電盤や電気料金のメーター、配線やコンセントの設置、照明器具とスイッチの取り付けなどが挙げられます。この他、インターネットのLAN配線やテレビアンテナの設置、太陽光発電の工事などを手掛けます。

電気工事業界の市場動向

電気工事高が減少

国土交通省の建設工事施工統計調査によると、電気工事業の完成工事高は1996年度の約11.6兆円が最も大きく、その後減少しています。2003年〜2012年は7兆円前後で推移していましたが、2013年度以降は東日本大震災の震災復興需要により増加に転じました。

その後、東京オリンピックの工事需要が市場を後押しし、2019年度は約8.9兆円と、電気工事高は安定的に推移していました。しかし、その後はコロナ禍の影響により市場が大きく減少し、2021年も引き続きマイナスとなっています。

電気工事業の工事高は建設業の動向に大きく影響を受ける傾向があり、国内の建設投資動向が今後の市場動向を語るうえでベンチマークとなります。

みずほ銀行の調査では、2021年度以降の建設投資の国内需要はコロナ禍や人口減少の影響を受けるものの、国土強靭化関連工事として、民間非住宅部門(インフラ維持更新・首都圏都市再開発・リニア中央新幹線関連工事)が需要を下支えし、中期的にこの傾向が続いていくものものと予想されています。

参照:国土交通省「建設工事統計調査」国土交通省「令和3年度(2021年度)建設投資見通し」

維持修繕や環境関連工事に対応

昨今では、新築・新設による設備工事だけでなく、維持・修繕工事(リニューアル工事)の需要や環境関連工事の需要が伸びています。

新築・新設工事の場合、電気工事会社などの設備工事会社はゼネコンから下請受注するケースがほとんどですが、リニューアル工事では設備工事会社が直接受注するケースが存在します。

こうした背景から、電気工事会社などはリニューアル工事へ臨機応変に対応することで、直接受注割合を高め、利益率を上げようと取り組む傾向がみられます。

リニューアル工事需要の他にも、環境に配慮した建築ニーズも今後は拡大が予想されるため、設備工事会社は環境負荷低減と生産性向上を意識した取り組みに注力しています。

事業総合化への取り組みが加速

設備工事会社にリニューアル工事や環境関連工事などを直接発注する場合、必要となる工事の種類を見極めて適切な業者を個別に選び出して発注することは施主にとって大きな負担になります。

そのため、電気・空調・給排水などの各種設備工事を一体的に実行できる会社のほうが受注に有利になります。

また、建築投資の伸びがあまり期待できない昨今の状況下においては、多種類の工事に対応できるよう業容を拡大し、隣接領域もまとめて受注拡大を図ることが事業成長上非常に重要になります。

こうした背景から、設備工事業界では事業の総合化を進める動きが多く見られています。

人材不足・高齢化問題が顕在化

建設業界全体で就業者の減少と高齢化が問題となっています。

国土交通省が発表した2019年度の建設業構造実態調査によると、電気工事会社の81.1%が人材不足を経営上の課題として挙げており、後継者問題を抱える会社も40.4%という結果になっています。

高齢熟練者の退職による人材不足は今後さらに深刻化するとみられており、若年就業者の入職促進やAI・ロボット導入による業務効率化、今後は協業・M&Aを通した人材力確保などの対応がますます求められます。

電気工事業界におけるM&Aのメリット

売り手のメリット

電気工事業界のM&A活用において、売り手側のメリットは以下が挙げられます。

  • 隣接する業界(管工事、空調工事、ビルメンテナンス業界など)の大手・中堅企業とグループを形成することにより、顧客に一気通貫でサービス提供できるようになる
  • 買い手企業の営業基盤や技術を生かした販路拡大が実現できる
  • 後継者が不在の場合、廃業せず事業を継続し社員の雇用を守ることができる
  • 後継者問題を解決し、株式譲渡による譲渡収入とともに経営から退くことができる
  • M&Aを契機に代表者による借入金の個人保証や担保を解消できる

買い手のメリット

電気工事業界のM&A活用において、買い手側のメリットは以下が挙げられます。

  • 現在未進出の地域での営業基盤を獲得できる
  • 資格保有者等の優秀な人材を確保できる
  • 新たな顧客を獲得できる
  • 隣接業務の技術を獲得し対応分野を拡大できる
  • 商圏内のシェアを向上させ、その地域での知名度を向上できる

電気工事会社のM&A・売却・買収事例

ETSホールディングスによるユウキ産業のM&A

電力事業、設備事業、海外事業を展開するETSホールディングスは、空調・給排水・電気設備工事や各種点検・メンテナンス・環境測定を手掛けるユウキ産業の全株式を取得し、子会社化しました。

  • 実行時期:2021年11月
  • スキーム:株式譲渡
  • 取引価額:非公開
  • 目的:電気工事の一括受注体制の整備と業容拡大

きんでんによるフジクラエンジニアリングのM&A

総合設備エンジニアリング会社のきんでんは、電気・情報通信関連工事事業を手掛けるフジクラエンジニアリングの株式を取得するため、親会社のフジクラとM&Aを実施しました。

  • 実行時期:2021年6月
  • スキーム:株式譲渡
  • 取引価額:非公開
  • 目的:経営資源の相互補完、共有、活用および持続的成長の実現

アウトソーシングテクノロジーによるアイテックのM&A

エンジニア派遣事業、システム構築・ソフトウェア開発請負事業などを手掛けるアウトソーシングテクノロジーは、ビルや商業施設、工場の電気工事・電気通信工事、電柱や通信アンテナ柱の建柱工事などを手掛けるアイテックの全株式を取得し同社を完全子会社化しました。

  • 実行時期:2021年2月
  • スキーム:株式譲渡
  • 取引価額:非公開
  • 目的:アウトソーシングテクノロジーの技術者リソース・人材教育ノウハウとアイテックが有する顧客基盤の融合による事業ポートフォリオ拡大、グループ全体の事業成長

サコスによる親和電気のM&A

建設機械レンタル、発電機・受変電機器などの販売・買取・レンタル事業を手掛けるサコスは、電気工事や電気設備・資材の卸販売などの事業を展開する親和電気の全株式を取得し、子会社化しました。

  • 実行時期:2021年2月
  • スキーム:株式譲渡
  • 取引価額:非公開
  • 目的:成長戦略達成と企業価値の向上

オーウイルによるメビウスの電気工事業のM&A

オーウイルの100%子会社として新設されたアクセルテックは、メビウスが持つ電気工事業・電気製品卸売業を吸収分割により承継しました。

  • 実行時期:2020年12月
  • スキーム:吸収分割
  • 取引価額:非公開
  • 目的:電気機器設置作業の内製化による業務用大型シーリングファン販売事業の業容拡大

東洋テックによる明成のM&A

警備事業とビル管理事業を合わせた総合管理サービス事業、ホームセキュリティ事業などを手掛ける東洋テックは、消防用設備や監視カメラの電気工事・点検、各種施設・マンションのメンテナンス・警備などの事業を手掛ける明成の全株式を取得し、完全子会社化しました。

  • 実行時期:2020年10月
  • スキーム:株式譲渡
  • 取引価額:非公開
  • 目的:電気工事業のノウハウ・リソースを取り込み、警備・ビル管理事業と一体運営することで経営資源を有効活用

アヅマテクノスによる富士工機のM&A

真空産業機器・光学精密測定機器・電子計測器などの販売・施工・修理事業を手掛けるアヅマテクノスは、制御機器・受配電機器を初めとする電気機械器具の販売・施工、電気通信工事などを手掛ける富士工機の全株式を取得し、完全子会社化しました。

  • 実行時期:2020年8月
  • スキーム:株式譲渡
  • 取引価額:非公開
  • 目的:強みの相互補完による事業の成長と拡大

TOKAIによる中央電機工事のM&A

LPガス・都市ガス供給事業、住宅販売・リフォーム事業、建築・不動産開発事業、空調・衛生設備工事業などを手掛けるTOKAIは、電気工事業を手掛ける中央電機工事の全株式を取得し、完全子会社化しました。

  • 実行時期:2020年8月
  • スキーム:株式譲渡
  • 取引価額:非公開
  • 目的:静岡県内で展開してきた設備工事業の中京圏への拡大、空調・衛生・電気の主要3設備工事を総合的に受注できる体制の構築

ホクタテによるクリシマのM&A

総合ビルメンテナンス、通信システム・管理システム構築、旅行代理店、PR用品・事務用品・オフィス家具の販売などの事業を手掛けるホクタテは、電気設備工事やサイン工事などの事業を手掛けるクリシマの全株式を取得しを完全子会社化しました。

  • 実行時期:2020年7月
  • スキーム:株式譲渡
  • 取引価額:非公開
  • 目的:電気設備工事業の取り込みによる事業ポートフォリオ強化

オークラサービスによる上野電気工業のM&A

物流機器製造大手オークラ輸送機の子会社であるオークラサービスは、FA(工場自動化)に特化した電気設備設計・施工事業を手掛ける上野電気工業の全株式を取得し完全子会社化しました。

  • 実行時期:2020年3月
  • スキーム:株式譲渡
  • 取引価額:非公開
  • 目的:上野電気工業の技術力・実績の取り込みによる工事・メンテナンス事業の基盤拡大、グループとしての総合力強化

ETS ホールディングスによるユウキ産業のM&A

送電線・鉄塔・電力流通設備の建設工事、各種ビル・施設向け電気工事・電気通信工事、産業用メガソーラーシステム施工などの事業を手掛けるETS ホールディングスは、空調・給排水・電気設備工事や各種点検・メンテナンス・環境測定などの事業を手掛けるユウキ産業の全株式を取得し、完全子会社化しました。

  • 実行時期:2021年12月
  • スキーム:株式譲渡
  • 取引価額:非公開
  • 目的:ユウキ産業の空調工事業と優良顧客基盤を取り込み、共同営業体制のもとで電気工事・空調工事の一括受注体制構築を図る

プロジェクトウサミによる七つ森ふもと舞茸のM&A

太陽光発電システム機器、オール電化システム機器の販売・設置工事を手掛けるプロジェクトウサミは、舞茸、しめじ、きくらげなどの生産・販売事業を手掛ける七つ森ふもと舞茸のM&Aを実施しました。

  • 実行時期:2021年7月
  • スキーム:事業譲渡
  • 取引価額:非公開
  • 目的:双方の強みを活かしたスマート農業への転換や営農型太陽光発電事業の推進

ミライト・ホールディングスによるYL IntegratedのM&A

電気設備・電気通信設備の設計・施工・保守・コンサルティング、システム開発、ITソリューションなどの事業を手掛けるミライトグループの持株会社であるミライト・ホールディングスは、シンガポールで電気工事業を展開するYL Integratedの株式の85%を、ミライト・ホールディングスの子会社のLantrovisionを通じて取得し、子会社化しました。

  • 実行時期:2020年4月
  • スキーム:株式譲渡
  • 取引価額:非公開
  • 目的:アジア地域におけるサービス提供体制を拡充しミライトグループのグローバル事業の中長期的な拡大を図る

中電工による昭和コーポレーションのM&A

各種設備工事業、環境に配慮した建築物・発電設備の設計・施工事業を手掛ける中電工は、ビル・プラントの熱絶縁工事業、断熱配管支持具を初めとする部材の製造・販売事業を手掛ける昭和コーポレーションの親会社(ニューホライズンキャピタルが管理運営するファンドの特別目的会社)の全株式を取得し、特別目的会社および昭和コーポレーションを完全子会社化しました。

  • 実行時期:2020年2月
  • スキーム:株式譲渡
  • 取引価額:非公開
  • 目的:都市圏での工事施工・営業活動の連携による事業拡大や付加価値の高いトータルサービスの実現

四電工による菱栄設備工業のM&A

電気・空調・給排水・送電・配電などの設備工事業などを手掛ける四電工は、マンション・ビルなどの給排水・衛生・空調設備工事業を手掛ける菱栄設備工業の全株式を取得し、完全子会社化しました。

  • 実行時期:2018年10月
  • スキーム:株式譲渡
  • 取引価額:非公開
  • 目的:営業面・施工面での協業による収益力強化と業務効率化、電気工事と給排水・衛生・空調設備工事の一体的なサービス提供体制の構築

高島による新エネルギー流通システムのM&A

建設資材・太陽光発電システム・断熱材・産業用資材などを取り扱う高島は、全国13の支店に渡って太陽光発電システム関連工事を手掛けている新エネルギー流通システムを完全子会社化しました。

  • 実行時期:2022年12月
  • スキーム:株式譲渡
  • 取引価額:非公開
  • 目的:エネルギーソリューション分野における工事施工の機能の強化と成長

北陸電気工事によるスカルトのM&A

北陸を地盤に設備工事業を行う北陸電気工事は、総合設備業者のスカルトの全株式を買収し子会社化しました。

  • 実行時期:2022年10月
  • スキーム:株式譲渡
  • 取引価額:非公開
  • 目的:グループの北陸地域における商圏のさらなる拡大

JESCOホールディングスによる阿久澤電機のM&A

国内およびアセアン地域において、EPC事業を展開するJESCOホールディングスは、様々な設備工事を手掛ける阿久澤電機を完全子会社化しました。

  • 実行時期:2022年9月
  • スキーム:株式譲渡
  • 取引価額:非公開
  • 目的:群馬県全体および近隣県での営業展開の強化

田中商事による三永興産のM&A

約900社のメーカー品を、全国各地で電気・設備業者約6,000社に供給している電気工事材料および電気器具の総合卸売商社の田中商事は、電設資材の卸売を行っている三永興産を買収しました。

  • 実行時期:2022年10月
  • スキーム:株式譲渡
  • 取引価額:非公開
  • 目的:田中商事の営業ネットワーク網を活用することでさらなる事業拡大

ケーズホールディングスによるサワハタキャリーサービスのM&A

ケーズデンキでおなじみの家庭電気製品小売業を展開するケーズHDは、一般貨物自動車運送業、業務用機器・家電製品メンテナンス、電気工事業、産業廃棄物収集運搬業を行っているサワハタキャリーサービスを完全子会社化しました。

  • 実行時期:2022年10月
  • スキーム:株式交換
  • 取引価額:非公開
  • 目的:グループにおける配送・工事の安定かつ効率的な体制構築およびサービス向上

オーウイルによるメビウスのM&A

食品・飲料原料等の輸出入及びコンビニエンスストアの運営を行っている複合機能商社であるオーウイルは、電気工事業および電気製品の販売事業など事業メビウスの事業を譲り受けしました。

  • 実行時期:2020年12月
  • スキーム:事業譲渡
  • 取引価額:非公開
  • 目的:本事業の業容拡大と業容の拡大

能美防災による坂本電設のM&A

能火災報知設備や消火設備の総合防災グループである能美防災は電気設備工事業を行っている坂本電設株式会社を完全子会社化しました。

  • 実行時期:2022年7月
  • スキーム:株式譲渡
  • 取引価額:非公開
  • 目的:強電・弱電・防災の連携強化と、札幌地区における業績拡大

能美防災による坂本電設のM&A

能火災報知設備や消火設備の総合防災グループである能美防災は電気設備工事業を行っている坂本電設株式会社を完全子会社化しました。

  • 実行時期:2022年7月
  • スキーム:株式譲渡
  • 取引価額:非公開
  • 目的:強電・弱電・防災の連携強化と、札幌地区における業績拡大

ETSホールディングスによる中央電氣建設のM&A

独立系電気工事会社のETSホールディングスは、送電線工事を行う株式会社電友社を子会社に持つ中央電気建設を完全子会社化しました。

  • 実行時期:2022年6月
  • スキーム:株式譲渡
  • 取引価額:非公開
  • 目的:ETSの送電事業や子会社の株式会社岩井工業所とのシナジー創出

ヨシックスホールディングスによる芝産業のM&A

事業子会社の管理・コンサルタントを行うヨシックスホールディングスは、総合的な店舗内外装の設計事業を行う芝産業を完全子会社化しました。

  • 実行時期:2021年10月
  • スキーム:株式譲渡
  • 取引価額:非公開
  • 目的:スピーディーかつ低コストの出のを強化

GSユアサによるサンケン電設のM&A

電気機器の製造・販売を行っているGSユアサは、電気機械器具の製造販売および、電気・電気通信の建設工事に付帯する一切の業務を行うサンケン電設の完全子会社化を行いました。

  • 実行時期:2021年4月
  • スキーム:株式譲渡
  • 取引価額:48億円
  • 目的:半導体デバイスとパワーモジュールへの集中による競争力強化や経営効率向上

オリックス株式会社によるユビ電株式会社のM&A

オリックス自動車は、自動車リース、レンタカー、カーシェアリング、中古車販売・売却サポートを行っており、法人顧客のEVニーズ増加に応えるため、ユマンションやホテル・旅館、商業施設など、さまざまな施設の駐車場向けに、「WeCharge」をはじめとするEV充電サービスの管理・運営を行うユビ電へ出資し業務提携を締結しました。

  • 実行時期:2022年9月
  • スキーム:出資・業務提携
  • 取引価額:非公開
  • 目的:顧客管理業務の効率化

エムティジェネックスによるチヨダMEサービスのM&A

エムティジェネックスは、装置の点検や試験を主に電気設備システムの保守・保全業務を行うチヨダMEサービスを連結子会社化しました。

  • 実行時期:2020年10月
  • スキーム:株式譲渡
  • 取引価額:非公開
  • 目的:新たな事業への進出と事業エリアの拡大・事業リスクの分散

ダイダンによるPresico Engineering Pte. Ltd.のM&A

総合設備工事の老舗会社。電気・空調・水道衛生・消防施設の工事および機械器具設置工事の設計、監理、施工を行うダイダンは、Presico社は、シンガポールを中心に、電気設備工事・機械設備工事を行うPresico社を関連会社化することを決定しました。

  • 実行時期:2023年1月
  • スキーム:株式譲渡
  • 取引価額:非公開
  • 目的:Presico社の経営の自主性・ブランド力を維持しつつ、同社が持つシンガポール設備工事市場における事業拡大

旭化成ホームズによるFocus社5社のM&A

産性・品質の向上を目指しており、この度米国子会社を通じて、いずれもネバダ州に所在し施工事業(配管・躯体・電気・基礎・防火設備)を行う下記の5社を子会社化しました。

Focus Plumbing LLC
Focus Framing, Door & Trim LLC
Focus Electric LLC
Focus Concrete, LLC
Focus Fire Protection LLC

  • 実行時期:2022年11月
  • スキーム:株式譲渡
  • 取引価額:非公開
  • 目的:ネバダ州における人口増加に伴う住宅不足・住宅需要を見込んだ事業拡大

JESCOホールディングスによるPEICO Construction Joint Stock Company(ベトナム・ハノイ市)のM&A

ベトナム南部ホーチミンを中心に、空港、防災無線、高層コンドミニアムなどの電気設備工事で多くの実績を持つJESCOホールディングスは、ベトナム国首都ハノイ市の電気設備工事会社PEICOの株式を取得し、子会社化することを決定しました。

  • 実行時期:2022年2月
  • スキーム:株式譲渡
  • 取引価額:非公開
  • 目的:北部ハノイ地域でのEPC事業強化と事業拡大

おわりに

本記事のまとめ

電気工事会社のM&A・売却・買収事例や業界動向についてご紹介しました。

電気工事業界は、同業者だけでなく様々な異業種企業との間でもM&Aが活発に行われています。電気工事会社が買い手となるM&Aでは、電気工事以外の設備工事会社を買収して総合化を進める動きが盛んにみられます。

今後、電気主任技術者や電気工事士も不足すると見られており、電気工事業界にとってM&Aという経営戦略の重要性はますます高まっていきます。

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