山形県のM&A・会社売却・買収事例、事業承継の動向

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現在、山形県をはじめとした全国の中小企業において、後継者不在や事業の更なる成長を目的としたM&Aが注目を集めています。

本記事では、そうした山形県のM&A動向を解説するとともに、山形県における会社売却・買収事例や、事業承継の動向をまとめてご紹介します。

目次

山形県のM&A・事業承継動向

山形県の現状

県内の産業

山形県「令和3年経済センサス-活動調査結果」によると、山形県の事業所数は51,626事業所で前回調査から7.4%減少しています。

事業所数が最も多い産業は全体の24.4%を占める卸売業、小売業ですが、売上高が最も多い産業は製造業で全体の25%を占めています。

また農林漁業の売上高は全体の1.3%を占めるに過ぎないですが、この割合は全国比で3倍ほど高いため、農林漁業が盛んであることがうかがえます。

実際、山形県には全国に存在する天然ブナ林の16.3%分を有しているほか、西洋梨・わらび・なめこ・タラの芽などの収穫量が日本一です。

人材確保が課題

山形県では人口減少に伴い人材の確保が困難になっています。

帝国データバンク「山形県内企業の人材に関するアンケート調査」によると、従業員の充足度について不足していると回答した割合は62.9%に及んでおり、35.6%の企業が人手不足により需要に対応できていないと回答しています。

こうした影響は企業のDX化の遅れにも波及しています。

帝国データバンク「DX 推進に関する山形県内企業の意識調査」では、DXを理解したうえで実際に導入している企業は13.7%にとどまり、46.8%の企業が対応できる人材がいないことをDX化に向けた課題として挙げています。

企業側は賃金改善により労働力の確保に取り組んでいます。

2022年度には53.2%の企業が賃金改善を見込んでおり、2022年の人件費が増加すると見込む企業は2021年度の55.6%から大幅に上昇して69.1%に上ります。

原材料価格の高騰と賃金改善との間に明確な相関関係は見られなかったですが、今後は収益環境が厳しくなる中で継続して賃金を上昇させるためには生産性の向上が不可欠です。(帝国データバンク「2022年度の賃金動向に関する山形県内企業の意識調査」)

改善傾向にある後継者不足

山形県では事業承継における後継者不足に改善傾向が見られます。

帝国データバンク「山形県内企業「後継者不在率」動向調査(2021年)」によると、2021年の後継者不在率(後継者がいない、もしくは未定と回答した企業の割合)は56.5%でした。

山形県の同率は4年連続で低下しており、2011年の調査以来最低の水準になりました。

年代別に見ると80代以上の不在率が11.9ポイント改善しており、コロナ禍を通じて急速に変化した事業環境に対応したことが反映されています。

また地域金融機関が主導するプッシュ型のアプローチが結実してきたことも要因の一つです。

一方で社長の平均年齢は一貫して上昇傾向にあり、全国平均よりも1歳以上高い状況です。

また資産超過の状態で休廃業・解散を選択した企業は依然として多く、後継者不足の解決にはさらなる改革が求められています。(帝国データバンク「山形県社長年齢分析」「山形県内企業「休廃業・解散」動向調査(2021年)」)

山形県のM&A・会社売却・事業承継動向

山形県では人口の減少により労働力が不足している一方で後継者不足は改善しつつあります。

しかし社長年齢の高さや休廃業を選択せざるを得ない企業は少なくないことを踏まえると、今後も事業承継の潜在的な需要は高いと考えられます。

帝国データバンク「事業承継に関する山形県内企業の意識調査(2021年5月)」によると、73.3%の企業が事業承継を経営上の問題と認識しており外部機関の支援の必要性がうかがえます。

山形県でM&A・事業承継を推進するには

M&A仲介会社などの専門家へ相談する

山形県でM&Aや会社売却を推進する手段として、M&A仲介会社などの専門家に相談する方法があります。

M&A仲介会社とは、M&Aの専門家であるM&Aアドバイザーが売り手企業と買い手企業の間に立って、中立的な立場でM&Aの成立を支援する会社です。

M&Aにおいては法務的な手続きや税務処理、相手企業の選定まで、幅広い領域の専門性が必要不可欠であるため、こうした専門のアドバイザーに相談することは有効な手段の一つと言えます。

M&A仲介会社は得意領域や事業規模によって多数の会社が存在しているため、自社に合った会社を見つけることが重要です。

公的機関や金融機関へ相談する

山形県事業承継・引継ぎ支援センター

事業承継・引継ぎ支援センターとは、中小企業庁からの委託を受けて全国の各都道府県に設置されている公的機関です。

2021年4月1日に山形県事業引継ぎ支援センターと山形県事業承継ネットワークが統合される形で解消されました。

各地域の中小企業の円滑な事業承継実現をサポートすることを目的としており、中小企業の事業承継実務に精通した専門家(弁護士・税理士、中小企業診断士)に無料で相談できます。

後継者人材バンク

後継者人材バンクは、全国の事業承継・引継ぎ支援センターに登録されている起業志望者と後継者不在の中小企業をマッチングするサービスです。

後継者が不在の企業から事業承継・引継ぎ支援センターに相談が持ち込まれた際、双方の条件が合致する相手がいれば仲介を行い、その後は事業承継・引継ぎ支援センターによる事業承継に向けた支援を受けることができます。

山形県よろず支援拠点

山形県よろず支援拠点とは、公益財団法人山形県企業振興公社を実施機関として設置されている経営相談窓口です。

各分野に精通したコーディネーターへ相談することができ、中小企業支援機関や外部専門家ネットワークも活用することができます。

また、経営に関するセミナーや出張相談会も実施されています。

山形県商工会議所連合会

山形県商工会議所連合会とは、山形県に設置されている商工会議所が合同で対応するための連合会組織です。

経営に関する相談窓口やセミナーも開催しており、県内企業の事業承継やM&Aの相談も可能です。

山形県信用保証協会

山形県信用保証協会は、山形県の中小企業が金融機関から事業資金の融資を受ける際、保証協会の保証により借入れを容易にする信用保証制度を通じて、企業の育成を金融の側面から支援する公的機関です。

山形県内に住居・本店または事業所を有する中小企業であれば活用することができるほか、創業支援や経営相談を受けることもできます。

山形県のM&A・売却・買収事例

ブルケン東日本による建材販売事業・建築工事業のM&A

建築資材販売事業を手掛けるブルケン東日本(宮城県仙台市)は、建築資材販売事業と建築工事業を手掛ける東洋住建(山形県寒河江市)から建材販売事業・建築工事業を譲り受けました。

  • 実行時期:2022年4月
  • スキーム:事業譲渡
  • 取引価額:非公開
  • 目的:東北地方への事業エリア拡大

YamagataクラスによるササキハウスのM&A

ミライノベートの子会社で注文住宅建築の請負を手掛けるササキハウスの取締役と従業員が共同出資によって設立したYamagataクラス(山形県山形市)は、ササキハウス(山形県山形市)の全株式を取得しました。

  • 実行時期:2022年9月
  • スキーム:MBO
  • 取引価額:6億6,600万円
  • 目的:創業時の家族的社風の復活

旅館古窯による萬国屋のM&A

業界紙の「プロが選ぶホテル・旅館百選」でランキング上位の常連である旅館古窯は、あつみ温泉に江戸時代から続く約140室の大型旅館である萬国屋の事業を引き継ぎました。

  • 実行時期:2019年2月
  • スキーム:事業譲渡
  • 取引価額:非公開
  • 目的:経営再建

カメイによる最上ガスのM&A

燃料・ガス・産業資機材・オフィス用品・ITシステム・化学品・食品などの商社事業、家庭向けLPガス・灯油・ガス機器の小売事業などを手掛けるカメイは、LPガス・灯油の小売業と配管工事業を手掛ける最上ガス(山形県新庄市)の全株式を取得しました。

  • 実行時期:2019年1月
  • スキーム:株式譲渡
  • 取引価額:非公開
  • 目的:家庭向け事業の強化

テスコによるエムシーアイのM&A

ウイン・パートナーズの連結子会社であるテスコ(宮城県仙台市)は、医療機器の販売・賃貸・修理・保守事業を手掛けるエムシーアイ(山形県天童市)の全株式を取得しました。

  • 実行時期:2018年12月
  • スキーム:株式譲渡
  • 取引価額:非公開
  • 目的:東北エリアの顧客基盤強化

やまがた地域成長ファンドII号とフューチャーインクの資本業務提携

山形銀行、その関連会社やまぎんキャピタル(山形県山形市)、野村リサーチ・アンド・アドバイザリー(東京都千代田区)が組成したファンドであるやまがた地域成長ファンドII号(山形県山形市)は、山形大学発ベンチャーで電子デバイスや医療機器などの開発・製造を手掛けるフューチャーインク(山形県山形市)への第三者割当増資を通じて資本参加しました。

  • 実行時期:2018年11月
  • スキーム:第三者割当増資
  • 取引価額:非公開
  • 目的:地域産業や企業の成長による活性化

エフ・イー・ティーシステムによるホテル事業のM&A

シティホテルやビジネスホテルの経営、コンサルタント業務を手掛けるエフ・イー・ティーシステム(東京都千代田区)は、山形グランドホテル(山形県山形市)からホテル事業を譲受しました。

  • 実行時期:2015年1月
  • スキーム:事業譲渡
  • 取引価額:非公開
  • 目的:経営再建

おわりに

山形県におけるM&A・事業承継の動向や、会社売却・買収事例をご紹介しました。

山形県でM&Aを行う際は、山形県で実績のあるM&A仲介会社などの専門家や、全国を対象にM&Aを取り扱う仲介会社を活用することがおすすめです。

各M&A仲介会社は、業種や地域、取引規模、手数料体系などで強みが分かれ、提供しているサービスも異なるため、地域への強みに加え、こうしたポイントも事前に確認しておくとよいでしょう。

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