シダックス、オイシックスに「反対」を表明し、敵対的TOBへ
給食事業を手掛けるシダックスは9月5日、食品宅配事業を手掛けるのオイシックス・ラ・大地によるTOB(株式公開買い付け)に反対する旨を発表した。
オイシックスはシダックスの筆頭株主である投資ファンドのユニゾン・キャピタル(東京都千代田区)が所有する全株式(27.02%)を含めて最大33.34%の取得を目的に8月30日から買い付けを始めているが、今回のシダックス側の反対により、今年初の敵対的TOBに発展することとなった。
シダックスはTOBが成立した場合、「会社が本来得られるはずだった利益が失われるおそれが高く、また一般株主の利害を害するおそれがある」と判断したとしている。
シダックスの志太勤一会長兼社長、取締役最高顧問の志太勤氏は創業家として、筆頭株主のユニゾン・キャピタルに対し、オイシックスを譲受人に指定した株式の売却請求権を行使。これに伴い、オイシックスはユニゾンの所有割合を買付予定数の下限とし、TOBを始めた。
シダックスはTOBについて9月12日までに賛成か反対かなどの意見を表明するとしていたが、今回取締役会としてTOBに反対への反対を発表したことで、経営トップを務める創業家との対立関係が浮き彫りになった。