【転職体験談】新聞記者からコンサルへ転職|年収増を実現した30歳の転職

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新聞社で記者として働いていたIさん(30歳・男性)。有名国立大学経済学部を卒業後、新聞社に入社し、経済部記者として活動していました。しかし、メディア業界の変化を感じる中で、新たなキャリアへの挑戦を決意。

現在は日系総合コンサルティングファームのインダストリーコンサルタントとして、メディア業界を中心に支援しています。記者時代の経験を活かしながら、異業種転職を実現した体験談を伺いました。

インタビュー対象者
  • お名前:Iさん(男性) ※仮名
  • 年齢:30歳
  • 学歴:有名国立大学卒(経済学部)
  • 職歴:新聞社(記者)→日系総合コンサル(インダストリーコンサルタント)
目次

記者からコンサルタントへの転身

現職までのご経歴を教えていただけますか

大学では経済学部で、マクロ経済とか産業組織論を勉強していました。ゼミでは日本の産業構造について研究していて、その頃から産業分析には興味がありましたね。

就活は幅広く受けていて、商社とか金融とか、いろんな業界を見ていました。新聞社は正直、そこまで第一志望じゃなかったんですけど、面接での相性が良かったというか。「分析力と文章力がある」って評価してもらえて、内定をいただきました。

入社後は経済部に配属されて、製造業や小売業の担当記者として働いていました。企業の決算取材とか、新商品の発表会とか、経営者へのインタビューとか。刺激的な仕事でしたけど、入社して3〜4年経った頃から、業界の先行きに不安を感じるようになってきて。

新聞の部数は減っているし、デジタル化もなかなか進まない。自分の書いた記事がどれくらい読まれているのか、実感が持てなくなってきたんです。そんな時に、取材で知り合った方から「記者の経験って、コンサルでも活きるよ」って言われて。それがきっかけで、転職を考え始めました。

新聞社での具体的な仕事内容はどのようなものでしたか

基本的には朝型の生活でした。朝刊のチェックから始まって、その日の取材計画を立てる。午前中は企業への取材が多くて、決算説明会とか新製品の発表会に出ることが多かったです。

やりがいはありましたよ。自分の記事が新聞に載るのは嬉しいし、たまにスクープを取れた時は達成感がありました。でも一方で、記事を書いた後のフォローができないもどかしさもあって。企業の新戦略を記事にしても、その後どうなったか深く関われない。表面的な報道で終わってしまうことが多かったんです。

記者って基本的に「観察者」なんですよね。企業の動きを外から見て、それを伝える。でも段々と「中に入って、実際に企業を動かしたい」って思うようになってきました。

転職を決意した背景

転職を考えはじめたきっかけや理由を教えてください

いくつか理由がありました。まず、業界の将来性への不安。新聞の発行部数は年々減少していて、私が入社した時と比べても2割くらい減っていました。このままこの業界にいていいのかなって。

給与面も正直ありました。悪くはないけど、大学の同期で他業界に行った友人と比べると差を感じていました。結婚もしたので、将来のことを考えると、もう少し収入を増やしたいという気持ちもありました。

でも一番大きかったのは、「もっと企業経営に関わりたい」という思いです。記者として色々な企業を見ていると、「ここはこうした方がいいのに」とか思うことが増えてきて。でも記者の立場では、それを記事にすることはできても、実際に変えることはできない。

奥様や周囲の反応はどうでしたか

妻は最初、心配していました。「新聞社って安定してるのに」って。確かに新聞社は社会的信用もあるし、福利厚生もしっかりしている。でも、業界の現状や自分のキャリアビジョンを話したら理解してくれました。

「コンサルなら年収も上がる可能性がある」という話をしたのも大きかったかもしれません。具体的な数字までは分からなかったけど、「今より良くなる可能性は高い」ということで納得してもらいました。

同僚の反応は様々でした。驚く人もいれば、「実は自分も考えてる」って言う人も。上司は残念がっていましたけど、最終的には応援してくれました。

面白かったのは、取材先の反応です。転職の話をすると「記者からコンサルは面白いね」って興味を持ってくれる人が多くて。そういう反応を見て、自分の選択は悪くないんだなって思えました。

メディア業界を離れることへの迷いはありませんでしたか

もちろんありました。記者って、やりがいのある仕事なんです。世の中で起きていることを伝えるという使命感もあるし、色んな人に会えるのも魅力的。築いた人脈も貴重な財産でした。

でも、転職してみて分かったのは、記者時代の経験や人脈が無駄にならないということ。むしろメディア業界専門のコンサルタントとして、その経験が強みになっています。

記者として培った「情報を集めて、分析して、伝える」というスキルは、コンサルティングでも必要不可欠。むしろ記者経験があるからこそ、他のコンサルタントと差別化できていると感じています。

転職活動の実際

転職活動を進める中で苦労したのはどのような点ですか

一番苦労したのは、ケース面接の準備です。記者の面接とは全く違うんですよ。「コンビニの売上を上げる施策を考えてください」みたいな問題を、その場で解く必要がある。

最初は戸惑いました。フェルミ推定とか初めて聞く言葉も多くて。でも、本を読んだり、YouTubeで勉強したりして、少しずつ慣れていきました。友人に模擬面接をお願いして、練習もしました。

志望動機を整理するのも難しかったです。「なぜ記者を辞めるのか」「なぜコンサルなのか」を論理的に説明する必要があって。自己分析を重ねて、「記者として見てきた企業の課題を、今度は中から解決したい」という軸を見つけました。

時間の確保も大変でした。記者の仕事は不規則なので、面接の日程調整が難しくて。有給を使ったり、「取材」ということにして時間を作ったりしていました。

具体的にどのような準備をしましたか

転職を決めてから、3〜4ヶ月くらい準備期間を取りました。まずはコンサル業界の情報収集から。どんな仕事なのか、どんなスキルが必要なのかを調べました。

ケース面接対策は、本を数冊読んで基礎を学んでから、実際に問題を解く練習をしました。週末にまとめて勉強することが多かったです。コンサル出身の知り合いに相談して、アドバイスももらいました。

企業研究も念入りにやりました。受ける会社のウェブサイトやIR資料を読み込んで、どんなクライアントがいるのか、どんなプロジェクトをやっているのかを調べました。記者の習性で、つい詳しく調べちゃうんですよね。

ビジネススキルのギャップをどう埋めましたか

正直、ギャップは大きかったです。記者はワードで文章を書くのがメインなので、エクセルやパワーポイントはほとんど使わない。財務諸表は読めても、財務モデルを作ったことはない。

まずは基礎から勉強しました。オンライン講座でエクセルとパワーポイントを学んで、基本的な操作を覚えました。財務・会計も、本を読んで勉強し直しました。

意外と役立ったのは、記者時代の取材メモです。様々な業界の経営者へのインタビュー記録が残っていて、それが業界知識として使えました。「記者時代の取材で〜」って話すと、面接でも興味を持ってもらえました。

転職エージェントの活用

エージェントからはどのような支援を受けましたか

最初は大手の転職エージェント2〜3社に登録しました。でも、「記者からコンサルは難しい」みたいな反応が多くて、ちょっとがっかりしました。

その後、コンサル専門のエージェントに登録したら、対応が全然違いました。担当者が元コンサルタントで、「記者の経験は活かせる」って言ってくれて。具体的なアドバイスももらえました。

ケース面接の練習もしてくれました。何回かやってもらって、フィードバックも的確でした。職務経歴書の添削も丁寧で、記者の経験をコンサルでどう活かせるか、うまく表現する方法を教えてもらいました。

どんな企業を受けて、どのような結果でしたか

最終的に5〜6社受けました。外資系と日系、両方受けましたが、外資系は正直ハードルが高かったです。ケース面接も難しいし、英語での面接もありました。

結果的に、日系の総合ファーム2社から内定をもらいました。今の会社を選んだのは、メディア業界専門のポジションだったから。記者時代の知見を直接活かせるのが決め手でした。

面接では「記者の経験をどう活かすか」を前向きに聞いてくれて、この会社なら自分の経験を評価してくれるんだなって感じました。

新天地での現実

今の会社を選んだ決め手はなんでしたか

まず、メディア業界専門のポジションだったことが大きいです。他の会社は「いろんな業界を経験してもらう」と言っていたけど、今の会社は最初からメディアチームへの配属でした。

教育体制もしっかりしていました。未経験者向けの研修があって、コンサルの基礎から学べる環境があった。これは安心材料でした。

年収も魅力的でした。記者時代から150万円くらいアップしましたし「実力次第で更に上がる」という話もあって、将来性を感じました。

社風も良かったです。面接で会った人たちが誠実で、チームワークを大切にする文化があると感じました。

入社前に不安だったことはありますか

不安はたくさんありました。「本当にコンサルタントとしてやっていけるか」という根本的な不安から、具体的なスキル面の不安まで。

パワーポイントで資料を作れるか、クライアントの前でプレゼンできるか、チームで仕事ができるか。記者は基本的に一人で仕事をするので、チームワークは特に心配でした。

周りのレベルについていけるかも不安でした。MBAホルダーとか、元投資銀行とか、優秀な人が多いと聞いていたので。でも実際に入ってみると、みんな協力的で、分からないことは教えてくれる環境でした。

転職後の手応え

今の会社に入ってよかったこと、苦労していることを教えてください

よかったことは、記者経験が思った以上に活きていることです。クライアントへのインタビューでは、取材のテクニックがそのまま使えます。相手の話を引き出す技術は、記者時代に身につけたものです。

レポート作成でも、文章力が評価されています。複雑な内容を分かりやすく伝える力は、記事を書いていた経験が活きています。

苦労しているのは、論理思考の部分です。コンサルは全てをロジカルに説明する必要があって、最初は慣れませんでした。「なぜそう言えるのか」を常に問われる環境は、記者時代とは違います。

エクセルやパワーポイントも、まだまだ勉強中です。基本的なことはできるようになりましたが、効率的に作業するにはもっと練習が必要です。

記者時代と比べて、仕事のやりがいはどう変わりましたか

記者時代は「伝える」ことがやりがいでした。自分の記事で情報を届ける。それはそれで意義のある仕事でした。

今のやりがいは「変える」こと。自分の提案で企業が実際に変わっていく。先日も、提案した施策が採用されて、実際にサービスがスタートしました。「自分が関わって、企業が良くなった」と実感できるのは新鮮です。

クライアントとの関係も違います。記者は取材対象として距離を保ちますが、コンサルはパートナーとして一緒に働く。「一緒に頑張ろう」という関係性は、記者時代にはなかったものです。

成長スピードも違います。プロジェクトごとに新しいことを学べるので、1年でかなり成長できたと感じています。

今後の展望

今後のキャリア展望を教えてください

まずは、今の会社でしっかり実力をつけたいです。数年後にはマネージャーを目指したい。そのためには、もっとスキルを磨く必要があります。

中期的には、メディア業界のスペシャリストとして認知されたいです。「メディアのことなら」と言われるような存在になりたい。業界知識を深めつつ、新しいトレンドもキャッチアップしていきたいです。

将来的には、独立も選択肢の一つです。メディア企業専門のコンサルタントとして活動するか、何か新しいサービスを立ち上げるか。記者とコンサル、両方の経験を活かせることをやりたいです。

記者のキャリア支援みたいなことも面白いかもしれません。記者のスキルって他業界でも活きるのに、それを知らない人が多い。自分の経験を活かして、そういう人たちの役に立てたらいいなと思います。

もし記者時代の自分にアドバイスするなら何と伝えますか

「もう少し早く動いてもよかった」と言いたいですね。30歳での転職は遅くはないけど、もう少し若い方が選択肢は広がったかも。

あと「ビジネススキルは早めに身につけておいた方がいい」と伝えたい。エクセルとか財務知識とか、記者の仕事にも役立つし、転職の時にも有利になる。

「人脈を大切に」ということも。取材先との関係を、もっと長期的に考えておけばよかった。今、その人脈が仕事に活きているので。

「自分の価値を客観的に見る」ことも大事です。新聞社の中だけじゃなくて、市場での自分の価値を考える。そうすれば、もっと早く行動できたかもしれません。

転職を検討している記者の方へメッセージをお願いします

記者の経験は、他の業界でも評価されます。取材力、分析力、文章力。これらは貴重なスキルです。自信を持ってください。

ただ、準備は必要です。特にビジネススキルは早めに身につけた方がいい。今からでも始められることはたくさんあります。

転職活動は在職中にやることをお勧めします。時間の確保は大変ですが、焦らずじっくり準備した方がいい結果につながります。エージェントは、自分に合う人を見つけることが大事。特にコンサル転職なら、専門のエージェントがおすすめです。

最後に、「なぜ転職するのか」を明確にしてください。私の場合は「企業を中から変えたい」という思いでした。あなたの「なぜ」を見つけて、それを実現できる場所を探してください。記者の経験は必ず強みになります。頑張ってください!

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